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熊谷スマートシティ デジタルデザイン企画

「未来のまちづくり スマートクールシティワークショップ」 第4回ワークショップ

「気象観測とクールアイデア実行の振り返り、市の施策との
連携可能性のインプットと中間報告へ向けての検討」

開催日時:  2024年8月31日 Sat .13:30〜15:30

イベント概要

このプロジェクトは熊谷の夏を、「暑さだけでなく、将来を見据えたデジタルと絡めた事業をやっている」とポジティブに発信し、熊谷市民やまちに関わる全ての方に誇りに感じてもらえるまちづくりをしたいとの想いから、立正大学との共同研究を市民・大学・産業関係者・起業家と連携して行うものです。

第1弾として、今年度は熊谷市の特徴でもある暑さ(気温・湿度)に関するデータを市民参加で観測し、涼しさを感じられる取組の効果なども含めた観測結果の分析や、観測機器やノウハウをパッケージ化し創業へつなげる検討を行います。

イベント詳細

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開会挨拶

ワークショップは、大島副市長の挨拶で始まりました。大島副市長は、「対面でこそできることもある一方、移動のご負担や台風等で集まれないこともあるため、スマートシティの一環としてデジタル上でのやり取りを活発にし、市民の皆さんとのやり取りを政策に反映させたいという思いから、Slack上での意見交換の場を進めている。熊谷市も市民の声をもっとダイレクトに聞き取り、できるだけ早くお返ししたいという思いで取り組んでいるので、試していただけると大変ありがたい」と述べました。

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インプット・セッション

第3回ワークショップで実施したフィールドワークの「ダイジェスト動画の視聴」、「各班が実施した方法と結果、それに対するファシリテーターのコメントの振り返り」、「50か所の気象観測結果の速報とそこから読み取れることについて」「市の施策との連携事例」のインプットを行いました。

ダイジェスト動画の視聴

各班が実施した方法と結果、それに対するファシリテーターのコメントの振り返り
三宅ファシリテーターから、1か月前に実施した気象観測の結果と、それに対するコメント、今後の検討の方向性やポイントなどの説明がなされました。

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A班「星川広場を人工芝でクールに変身大作戦」
方法:星川広場に人工芝を敷設し、打ち水前後や、日陰のありなし等、いろいろな条件で気温を測定。


結果:建物が密集しているまちなかの気温が最高で37.6度だったのに対し、人工芝を敷いて測った時は36.9℃だった。さらに、人工芝に打ち水をしたところ36.5℃と0.4℃気温が下がりました。
また、人工芝の上に2m四方のタープを置き日陰を作ったエリアでは、人工芝だけを敷いたエリアと比較して体感温度がとても涼しく感じた。日陰であれば人工芝の上に座ると快適に感じ、人工芝と日陰が合わさることで、「居心地の良い空間」が作り出せると感じました。

ファシリテーターコメント:「人工芝」と「道路」の比較、水をかけた場所とそうでない場所の比較、日なたと日影の比較を丁寧にされていました。サーモカメラ動画を見ると分かりますが、水をかけた部分が冷えていました。この結果を面的に広げるにはという考察を期待しています。


B班「雪国の「消雪パイプ」でクール大作戦」
方法:20mの散水ホースでミストを噴霧し、噴霧する前後で気温を測定


結果:ミスト噴霧前後で気温数値に大きな変化は見られませんでしたが、体感的には涼しさを感じました。
また、大通りは気温が他よりも高かったが、これは自動車の排気ガスや大通りで日光を遮るものがないため日光の影響を受けやすいのではないかと考えています。

 

ファシリテーターコメント:道路を濡らすだけでは気温は変わらなかったが、体感温度は変わったとのこと。星川の水温は低いので1m下には涼しい場所があるが上は暑い…ここからよいアイディアが出てくるのではないでしょうか。


C班「打ち水の工夫とコミュニティの力で街をクールに」
方法:パン屋さんのご協力をいただき、 日陰地点と日向地点で打ち水を2回ずつ実施。その効果を検証する。

 

結果:打ち水の1回目では日陰地点も日向地点も大きな気温変化は見られませんでしたが、2回目では日陰地点で若干の気温低下が確認され、効果が表れました。 
 

ファシリテーターコメント:ピンクのビブスでおしゃれに目立っているC班、駅前しか一緒に入れませんでしたが、温度計測の際に「風」が体感温度を下げていたというお話があったと思います。国道沿い、道路を歩いている状況で、体感的に涼しい環境をつくるには?という観点も持ってもらう分析と新たな仮説が楽しみです。
 

D班「ねこがのびのびクールシティ作戦」
方法:ペット用の箱を用意し、何もしない箱と、氷を置いた箱で気温を比較。

 

結果:外気温が34.6℃くらいの時に、ペット用の氷を置いた箱の中は29.5℃になり、5℃くらい温度が低くなりました。他の観測地点で建築物の付近と緑の付近を比較したところ、緑の付近はかなり気温が下がったので、植生による違いがあることが分かりました。 

ファシリテーターコメント:このクールアクションは、3つの比較が明確で興味深かったです。通常の計測はどうなったかによっては、この「比較」を活用した分析も何か導けるかもと思いました。


E班「遊んで冷やせ!!〜夏の水風船バッティング〜」
方法: 水風船をはじめとした水遊びの前後で気温を測定。

 

結果:水風船をバッティングし割ることで中の水が地面に撒かれ、行わなかった場所と比較し、アクションを行った場所では0.3℃の気温低下が見られました。その他の観測地点での観測の結果、木陰と風の通る場所は気温が低いことが分かりました。
 

ファシリテーターコメント:新聞にも載ったE班。楽しかったですね。楽しかったで賞候補№1。片付けなど大変な点もありますが、野球する際にプールがあるという「見た目」だけでも既に絵になっていて、いいチャレンジでしたね。子供たちの夏休みの自由研究にもなっていたらさらに嬉しいです。

50か所の気象観測結果の速報とそこから読み取れることについて
白木ファシリテーターから、観測結果の速報として、50か所の観測地点の気温分布図と衛星画像が示されました。どの地点の温度が高いのか、そこからどのような仮説が立てられるのかについて、説明がありました。
また、立正大学が8月20日に実施した、自動車による移動観測結果の速報も示され、実際に観測した気温分布と地球観測衛星の地表面温度分布を比較して、どの地点が温度が高いのか、その原因は何が考えられるかについて説明がなされました。

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市の施策との連携事例:観測データを他のサービスで読み込む

政策調査課から、観測データを他のサービスで読み込む例として、「カキコまっぷ」に登録したデータを地理情報システムサービス「Re:Earth」に重ねた場合の、登録された情報や地図上の見え方について説明がなされました。

また、データの可視化を簡単、直感的に行えるビジネスインテリジェンスツールである「Tableau」により、観測結果を分析した場合、観測した温度が時間の経過により変化する様子が可視化できるという説明がありました。

観測データを他のサービスで使用する横展開や施策の可能性が示されました。

コミュニティラボ及びSlackについて

政策調査課から、熊谷市が取り組むコミュニティラボについての概要説明と、コミュニティラボ(デジタルの場)で使用するSlackについて、複数の方にリアルタイムに情報が伝えられたり、情報共有がスムーズになったり、様々なチャンネルを見られるので発見がある、などのメリットの説明がありました。

併せて、個人情報や誰かを傷つける書き込みはしないルールや、ニックネームでも参加でき、メールアドレスも非表示であり、安全面に配慮しているとのお話がありました。

今後の中間報告会や、その後の検討などはSlack上で検討していきたいので、ぜひ皆さんも参加をお願いしたいとのことでした。

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ディスカッション・アウトプット①

参加者は各班ごとに、アクション効果、さらに効果が出る方法、市の施策との連携可能性、商品化(売り出し方)なども検討、発表しました。また、ファシリテーターからフィードバックを行いました。

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インプット・セッション②

資料作り、プレゼンへのアドバイス:海外出張中の原田ファシリテーターから、「プレゼン資料作成のセブンステップ」、「プレゼンの資料の4つのコツ」について動画による説明がありました。
当日は、海外出張のため会場にはお越しになれず参加者はあらかじめ原田ファシリテーターが作成した動画の視聴となりましたが、「Slackに質問等を書き込んでもらえれば回答できるので、お気軽に質問してください。」とのお話がありました。

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ディスカッション・アウトプット②

班ごとに、中間報告会へ向けてどのようにまとめていくかディスカッションを行い、大まかな方向性を発表しました。

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A班 
・星川通りが暑すぎる点と日陰がそもそも少ないことが問題として挙げられます。どうしたらもっと快適に星川通り周辺がまち歩きできるか、またその周りから人を呼び込める環境にできるかを考えています。
・解決策として、星川沿いの芝生化による暑さ対策や、日陰を増やすことで日傘のいらないまちなかにするという案が出ました。日傘を使うと荷物になるので、日傘を持たなくても涼しくなる方法を検討しています。

 
B班 
・抜本的に気温を下げるためにミスト等を使った実証実験をしましたが、結果が出なかったので、今後は他の班の方々が観測した熊谷市全域の気象データを組み合わせて、まち全体としてどのように気温が下がる要因があるのかを分析していきます。

 

C班 
・どんな商品開発をしようかというところで、打ち水に着目したものですから、夕方の下校の放送に呼応した形の機械ができないだろうかという話をして、煮詰めていたところです。今後、良い発表ができるように頑張りますので、よろしくお願いします。

 

D班 
・ペットにどうアプローチしていくかというところで、今みんなでパワーポイントを使って、こんな感じでベンチとか作れないかなという図を作っているところです。
・今後はこれをさらにブラッシュアップさせていき、ペットだけでなく人間も涼しく過ごせるような形で藤棚を用いるなど、何かできないか詰めているところで、今後、Slackでみんなで意見交換していこうと思っています。 

 

E班 
・キャッチコピーは「暑いぞ、熊谷、だからこそ、楽しもう」という感じで、暑いからといってエアコンの室内にこもらずに、暑いからこそ表に出て、楽しんでやっていきましょうという形でまとめられるといいと話し合いました。実際に観測してみて、木陰や風が通る場所、緑が多いところは涼しいということがわかりました。まちの中でも涼しい場所をうまく見つけていけば、熱中症にかからず移動できるし、表に出ても水鉄砲や水風船などの楽しい遊び方で、暑い夏も過ごせるということを発信できればいいのではないかと考えています。  

・中心市街地に子供が水遊びできる場所があったらいいねという話も出ました。
・試しに立ち上げてみて、やがてそれが商業ベースに乗るようになって、民間に手渡して継続できる事業になればいいなというのが次に行きたいところです。

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総括

第4回ワークショップでは、各班で、観測結果を踏まえて中間報告会で何をどのように報告するかを話し合い、報告資料の作成を開始しました。

また、実際に対面しないでも意見交換や検討が進められるようにSlackの登録手続きを行いました。

今後各班でSlackを活用して意見交換や報告資料の作成を行います。ファシリテーターや市の職員もSlackへ随時コメントをし、9月28日の中間報告に向けて準備を進めていきます。

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